【イスラエル・ロビー】多極化する世界での日本流ロビー

soesan2008-09-22

我がブログの知性溢れる読者の皆さんコンニチワ ハラマキです。
ミョウガがあそこまで美味しいなんて最近知りました。
おいしいミョウガ使ったレシピがあったら教えてください。

今日は日経新聞に興味深い記事があったので抜粋引用します。
ネットでは黒幕、陰謀の大物主役的に語られることの多いイスラエル・ロビー活動について。


【国際】日経 9/21
・米政治に幅広い影響を持つ「イスラエル・ロビー」が転機に立っている。
ロシアによるイランやシリアへの対空ミサイルシステム「S300]売却方針に警戒感。

AIPACで知られる最大のイスラエル・ロビー「米イスラエル公共政策委員会」
機関紙の社説で「ロシアを止めるべきだ」。ロシアの意図はどこにあるのか、わかったものではない」と強く米政府に迫った。

イスラエル・ロビーとは政治ロビーだけではなく政策提言するシンクタンクや評論家ら団体・個人も含む総称。
目的はイスラエル国益を米政策に反映させること。
(注、ほとんどの国も大小の違いあれどロビー活動しています)

共和党の副大統領候補ペイリン・アラスカ州知事の部屋にAIPAC幹部は45分にわたりペイリン氏に勉強会をした。
8年前の大統領候補だったユダヤ人のリーバーマン上院議員も隣に座り、激戦州でのユダヤ系の大事さを説明した。

ブッシュ政権の中東外交の行き詰まりにより、イスラエルタカ派色に不安を示す同じくイスラエルロビー団体もいる。
「Jストリート」などは「米・イラン高官直接対話を」と提唱する。

米国のユダヤ系市民を対象にした世論調査では61�が「イラク戦争の結果にイスラエルは大きな脅威にさらされた」と回答。

ユダヤ委員会(AJC)の調査では「核開発阻止のためのイラン攻撃」への反対が57�に達する。

AIPAC
http://www.aipac.org/
米ライフル協会(NRA)などと並び、米最強のロビー団体といわれる。
メンバーは約10万人。会費が最低10万ドルという超エリート会員になると、副大統領ら政権幹部との内輪の食事会に出席できることもある。


ユダヤの陰謀などと言われますがユダヤ人社会が新冷戦構造において不安を感じ様々な議論が出てきているようです。

しかし、イギリスやイスラエルもそうですが小さな領土の国であるからこそインテリジェンスとロビー活動が非常に巧いです。

サラ・ペイリンに勉強会を開くと同時に、リーバーマンが同席している人脈の幅の広さ。

>AIPACの年次総会には徹底直前だったヒラリー・クリントンを含め3人の大統領候補や民主・共和両党の幹部が顔をそろえた。
日経新聞 9/21


☆伝説のマフィア。シカゴのドン。
サム・「ムーニー」・ジアンカーナの言葉が思い出されます。
彼は米大統領選において多額の資金、人的援助をしていたと自伝で述べています。

「民主・共和どっちが勝とうが大丈夫だ。両方に賭けてるんだからな。
アカとかそんなのものはどうでもいい。理屈が欲しけりゃくれてやる。
オレ達が勝つために万全を期すだけだ」


(「オレ達」が支援したJFKことジョン・F・ケネディは当選しサム・ジアンカーナは大喜びしますがJFKの弟、ボビーことロバート・ケネディによって目論見が大きく狂っていき歴史に残る暗殺へと繋がっていきます)


イスラエル情勢は非常に緊迫した状態です。
グルジア紛争から始まる新冷戦構造の始まり。
ロシア、イラン、シリア、アフガン、中東諸国の反イスラエル国家の連携強化の動き。
アメリカの金融政策失敗による弱体化に伴う軍事費の低下の恐れ、EU諸国のロシアに対する足並みのバラつき。


小さな国は必死にできる活動(ロビー・インテリジェンス)をしなくては生き残れないのは政治道理です。
(中東・イラク戦争における強硬策の中身についてはまた別です)

どうしても、安易なユダヤ陰謀論に走ってしまう傾向が散見されますが、ユダヤ勢力もまた常に時代の動向を探りその情勢に敏感に感じているのです。
それは、そうしなくては生き残れない。という当たり前すぎるほどの事実です。
イスラエルのインテリジェンス組織モサドが圧倒的な情報網と情報量で他国に進言や助言や警告をするのは小国が生き残る為の政治道理です。

この世界にはゲームのプレイヤーのように簡単な操作で世界を動かすことができる人物など存在しません。複雑な国家関係、歴史の縺れ、個々人における思想や感情などが入り組んでいるのです。
それらを調整し、考慮し、自分たちに少しでも有利なように主張していく。

これらは小さな島国である日本が学ぶべき重要なことであると強く感じます。
さらに言えばこれらのロビーによる結果を踏まえて日本流のロビー活動ができれば多極化する世界情勢に対応していけるのではないでしょうか。

「お互いが譲歩したと思える交渉がベストだ」

ある映画のセリフの1つですが日本流のロビー活動をするならばこれは大きなヒントになると思います。
交渉事と言えば日本ではあの人たち(組織)しか考えられませんが、性質上、強硬策や非人道的になりやすい危険もありますね・・。
少なからず毒米や毒ギョーザの問題は絡んでいるはずでしょうから。



次項は【経済弾丸の応酬】ロシア市場から見る新冷戦構造。